#Nature系ジャーナル
8本の記事
- 🧬 腸内細菌叢は3つの型に分かれる — Arumugam 2011
Nature 2011。複数国の糞便メタゲノムを解析し、ヒトの腸内細菌叢が Bacteroides / Prevotella / Ruminococcus に偏る3つの『エンテロタイプ』に分かれることを提唱。国籍・年齢・BMIでは説明できない、安定した腸の類型概念の出発点となった論文を読み解く。
- 🛡️ 定着抵抗性を1菌で取り戻す研究
Nature 2015、Buffie らの精密マイクロバイオーム再構成。抗菌薬で崩れた腸から特定の1菌(Clostridium scindens)を戻すと、胆汁酸代謝を介してC. difficileの定着抵抗性が回復するという機序を、土壌生態系のアナロジーで読み解く。
- 🧬 腸内細菌の分子が炎症を抑える — PSA 2008
Nature 2008。Bacteroides fragilis が作る多糖A(PSA)が、IL-10産生T細胞を介して腸の炎症を抑えることを示した論文。単一の細菌分子が宿主の免疫バランスを調律しうることを実証した、共生免疫学の金字塔を有機農家の視点で読む。
- 📄 17株のクロストリジウム属菌が免疫寛容を作る — 本田賢也ら 2013
Nature 2013。ヒト腸内細菌から17株のクロストリジウム属を選抜しマウスに定着させると、制御性T細胞(Treg)が誘導され大腸炎が軽減。日本発の画期的研究。腸内細菌と免疫制御の決定的証拠を示した論文を、有機農家の視点で読む。
- 📄 低繊維食は世代を超えて腸内細菌を絶滅させる — Sonnenburg et al. 2016
Nature 2016。低繊維食を与えたマウスでは腸内細菌の多様性が失われ、元の食事に戻しても完全には回復しない。4世代続けると絶滅する菌種が出る。腸内生態系の不可逆性を示した決定的論文を、有機農家の視点で読む。
- 📄 食事を変えると、腸の微生物は数日で応答する — David et al. 2014 を読む
Nature 2014。動物性食と植物性食の短期切替えで、人間の腸内細菌叢が 1〜4 日で別の状態に遷移することを示した古典的論文。その意味と限界を、有機農家の視点で読み解く。
- 📄 酪酸が腸のTregを分化させる — 古澤・大野ら 2013
Nature 2013。日本発の金字塔。腸内細菌が食物繊維を発酵して作る短鎖脂肪酸『酪酸』が、ヒストン脱アセチル化阻害を介して制御性T細胞(Treg)の分化を誘導する分子機構を明らかにした論文。
- 📄 腸内細菌の『種類の豊かさ』が代謝指標と相関する — Le Chatelier et al. 2013
Nature 2013。292人のメタゲノム解析により、腸内細菌の遺伝子数(=多様性の指標)が低い群で肥満・インスリン抵抗性・慢性炎症が有意に高いことを示した古典的論文。